[読書メモ]『クラウドからAIへ』

Amazon.co.jp: クラウドからAIへ アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場 (朝日新書): 小林雅一: 本

数年前の本だけど、すでに書かれていることが古く感じるぐらい進歩が早い。チューリングテストはすでに突破されたしね。今なら映画 “Ex Machina” の話も触れたい。

p120 で宇宙エレベーターを荒唐無稽と書いているが、別に荒唐無稽じゃないぞ。こんな感じで、やや著者の知識不足を感じることがある。

p232
「また Siri よりもはるかに低レベルの AI、たとえば『ルンバ』のようなお掃除ロボットにも同じような感情[引用者注:愛情や愛着]を示すユーザーが存在すると言われます。彼らは、まるで家族やペットに接するようにお掃除ロボットを扱うそうです」

私もルンバのことを「ルンバちゃん」と呼んでいる。

pp232-233
「結局、様々なコミュニケーションのうちのかなりの部分は、相手に対する自分の勝手な思い込みや感情移入によって成立しているのかもしれません。が、筆者はそれを愚かなこととは思いません。人であれ、動物であれ、モノであれ、何者かに愛情を注ぐことで人が生きる力を得るのであれば、それを傍(はな)から笑う権利は誰にもないはずです。一方通行だからと言って、それが虚しい人生とは限らないのです。」