500 以上のパスワードを整理した

インターネットを利用すると、管理するユーザー名、パスワードが日々増えていく。

自分を過信して頭で記憶しようとするのは無謀である。必ず忘れる。かといって、覚えられないからと同じパスワードを使い回すのはセキュリティー上危険だ。

少しだけなら、ノートに書き留めておくことで対処できるかもしれないが、ある一定数を超えると電子的に管理し、検索して調べる、というのが現実的である。

セキュリティーを意識すると、パスワード管理専用のアプリケーションを利用するのがいい。私もいくつかそういうアプリケーションを利用したが、結局使いづらい。

現在は、Filemaker で管理することで落ち着いているが、暗号化されていない平文で管理するアプリケーションであるためオススメできない。しかし、カスタマイズ性が高く、何より検索がすごく使いやすい。Mac だけでなく、iPhone でも使えるので、出先でパスワードを急に調べることも可能だ。パスワードの新規登録は Mac 上で行い、そのファイルを iCloud に置く。そうすれば、iPhone だろうというのが iPad だろうと、Filemaker のデータを参照できる。

Filemaker には、ユーザー名、パスワードはもちろん、登録の年月日やメールアドレス、その他のメモも書いている。

そのユーザー名、パスワードのデータがすでに 500 を超えていることに気付いた。最初の方のデータは5年以上前のものだったりするし、全くアクセスしていないものも多い。これを機にいっきに整理することにした。

もちろん放置しておくことも可能だ。しかし、自分のデータ(少なくともメールアドレス)が、ずっと他人の管理下にあるのは気持ちがよくない。ショッピングサイトなどでは、住所やクレジットカード情報まで登録してある。退会したからといって、向こうの手元から完全にデータを削除してくれるとは限らない。しかし少なくとも、何らかの方法で私のパスワードが他の人に知れ渡った時に、誰かに勝手にデータを見られる可能性が下がる。やはり、しっかり退会手続きをしよう。

といっても、実際やってみるとものすごく骨の折れる作業だと気付きます。一つ一つ該当ウェブサイトにアクセスし、退会方法を調べて手続きをするんだから。

数クリックで退会できるサービスもある。だけど、中にはヘルプを参照してやっと退会方法が分かることもあるし、結局分からず、カスタマーセンターへ問い合わせる必要があることもあった。わざわざメールで退会願いの文章を送らなければならないものも結構あるんだよ。

しかも、私は海外のサービスも多く利用する。かなり英語でのメールのやりとりもした。

アカウントを閉鎖するのも一苦労だよ。。

他にも面白い発見があった。私は新しいオンラインサービスをいろいろ試すのが好きなんだけど、今そのサービスを検索すると、存在していないものが多い。そう、その多くが数年で終了しているのだ。誰でも簡単にウェブサービスを始められるが、同時に撤退する人もたくさんいるわけだね。もちろん撤退だけでなく、大きなサービスに買収されているケースもちらほらあった。

ウェブで検索しても出てこなくなったサービスのパスワードは、中途半端で気持ち悪いけど削除(ただし名称だけ変更してサービスが継続していることもあるので注意)。アカウント削除依頼のメールを出しても返事がずっと返ってこないものもあるが、それは保留にして残している。

また、パスワードが単純なもので登録していたら、これを機に複雑なものに変更した。どうせ Filemaker で管理するんだからランダムな文字列でいい。ランダムな文字列の作成には、1Password を使った。1Password は数字混じりで大文字を含んだランダムな文字列を生成できるからね。

そんな感じで、500 以上溜まっていたパスワードのデータが結局 250 まで減らすことができた。

なお、ウェブサービスを利用するごとに、毎度毎度 Filemaker を見に行くわけではない。よく使うサービスは前述の 1Password を使い、自動入力でログインできるようにしている。

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