[読書メモ]『グレインサイズの高め方』

p41
そもそもビジネスにおいて、会議は不要なのです。なぜならビジネスにおいてコンセンサスを取る必要はほぼないのです。必要なのはデータ、ファクト(事実)だけです。データは配られれば瞬間的にわかるものであり、そのデータがあれば取るべき行動は誰が決めても同じになるはずです。もちろん意思決定権を持つ個人が責任を持って判断すればいいことです。

p43
「日本の会社に3年もいれば、ただの人」。学生時代に神童と言われる人も日本の企業に入社し、3年もすれば平凡な人になってしまいます。

p44
社会的にシリアルな思考をすることが正しいと無意識的に信じ込んでいるからです。簡単にいえば、人間はひとつのことしかできないと、思い込んでいるということです。

p73
フレームをたくさん持つことの大前提になるのは、知識の量です。/知識がなければ、処理のフレームも認識のフレームもできあがりません。

p83
私は、人間が成長しゴールを達成するためには、スコートマを外し、過去の延長線上にあるコンフォートゾーンから踏み出すことだといつも言ってきました。

p97
ドクター・オブ・フィロソフィーは全分野における博士であり、日本の博士のように専門博士ではないのです

p98
知識というのは問題意識がないとなかなか獲得することができません。

p139
たとえば、それはホーキング博士みたいな人です。宇宙物理学者を 10 人集めたって、彼の代わりに新しいビッグバン理論をつくることはできません。代わりが効かない人は、まさに抽象度をひとつ上に上げることのできた人であり、進化した人なのです。

p144
常識が限界をつくる、ということです。身体的にはそれを超える能力を持っているにもかかわらず、常識がブレークスルーを抑えてしまうわけです。

p153
学者の日常的な仕事は何かというと、本棚を眺めることです。本棚を眺めていると、それらのグレインが頭の中で勝手に動き始めるからです。そして、今度は本と本を超えて、勝手にグレインサイズが生まれてきます。

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面白い本だけど、誤植が気になる。

p100
誤:推理小説におけるグレインサイズトレーにニング
正:推理小説におけるグレインサイズトレーニング

p114
誤:Pier to Pier
正:Peer to Peer