[読書メモ]『危機とサバイバル』

p6
日本が再生するためには、過去ではなく、未来を見つめなくてはならないのだ。

p6
日本が目指すべき方法に舵を切るには、時には現在と正反対のことを行う勇気を持たなければならない。

p7
日本は、まず<緊張感>という時間に対する感覚を十分に自覚していない。[…]日本人とヨーロッパ人には、目覚まし時計が必要だろう。

p31
敵の力を、自己の利益に呼び込むこと。そのためには、ポジティブな思考力、運命の甘受の拒否、勇気、独創的な実践が必要になる。こうした美徳は、筋力トレーニングと同様に、日々の鍛錬が必要だ。

p31
<レジリエンス>「resilience」は、抵抗力・復元力・耐久力とも訳される言葉で、心理学用語として日本でも定着している。「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」を意味する。

pp32-33
みじめな境遇にあろうが、自分を権力者と考えようが、偶然に期待してはならない。自己改革なくして、より良く生きることなどありえないのだ。

p33
かつて、マハトマ・ガンディーも次のように語ったではないか。/「あなたが世界の変革を願うのなら、まずあなた自身が変わりなさい」。

p42
今日では28 歳である人類の平均年齢

p43
日本人の平均年齢は、44.9 歳(2011年度)

p98
春を到来させるためには、花を咲かせる努力をするほかない。

p166
「ポジティブ・エコノミー」とは、日々の暮らしを営む人びとの雇用を支える事業や、その事業に投資する人々が生み出す利益だけでなく、世界全体の長期的利益も重視しようという経済のあり方である。人間のすべての活動を次世代にとって有益なものにすることをめざし、この規範にしたがって人間の活動の有効性を判断する考え方である。

p168
経済が活力を失い、進むべき方向を見失っているときこそ、夢のある壮大なプロジェクトを立ち上げれば、大勢の若い起業家が参加してくれるはずだ。

pp172-173
自分たちの能力の開発やサバイバルは、純粋に知的・精神的なものであり、自らの肉体はあまり重要ではないと考える者もいる。だが、肉体内部のエネルギーの保護や管理を怠り、身体のケアをしなければ、一般的に知的能力も衰える。

p177
肉体をできるかぎり良い状態に保つことが、とにかく前提条件である。

p180
例えば、経済危機によって強いられたからではなく、ブランドや金持ちの象徴となるようなモノは買わない。というのは、自分が所有するモノによってではなく、自分とは何者であるかによる判断を重視すべきだからだ。

p181
<緊張感>を保つためには、少なくとも 20 年先までの人生計画を、毎日見直し、更新し続ける必要がある。

p182
所有することよりも、感動を享受するための時間を費やすことに重要性を見出すべきなのだ。[…]モノの消費ではなく、体験を得るための消費は、人生のすべての体験と同じように、短期的および長期的に、経験として自己に刻み込まれる。そうした消費は、価値観・世界観のなかに溶け込み、人生に影響をおよぼすのである。

p221
企業が、大変動からサバイバルするためには、常にアイデンティティを変化させる心構えができていなければならない。

p264
人類の存在意義は、完全に哲学的な謎に包まれたままである。

p264
人類による人類の尊重には、まず人類の権利がなんなのかを知る必要がある。