[読書メモ][Kindle]『7日間で突然頭がよくなる本』

「頭がよい」とは、物事の本質をつかめる人のことです。(Loc 33)

だからこそいま、教養を重視する数少ない大学が産業界で評価され始めています。(Loc 186)

近代までの哲学が「私」の意識を中心とした、一つの確固たる答えに向かう傾向にあったのに対して、現代思想は必ずしもそのような一つの答えを求めようとはしません。反対にそうした傾向を危険視し、バラバラのままで、つまり差異をそのままにしておこうとするのです。(Loc 364)

プラグマティズム(結果がよければそれでいいとする思想)(Loc 482)

物事は種類だけでなく、インパクトの強さで分類することもできます。それを強度といいます。(Loc 501)

福祉制度はありがたいものです。でもよく考えてみると、福祉制度のおかげで、私たちは国家に飼いならされているのです。(Loc 539)

だから私たちは国家に逆らうことなく、いざというときのためのお金を税金や保険料という形で収めているのです。(Loc 541)

頭がよい人というのは、誰が何をしたのかという主体と客体の区別がしっかりできているものです。子どものときからよくいわれたものです。「いったい誰が何をしたのか、きちんと説明してごらんなさい」と。(Loc 599)

主体は世界を切り取って、そこに意味を付与することで客体をつくり出します。世界に意味を付与するという営みは、世界を理解するという言葉で置き換えることもできるでしょう。(Loc 637)

時間は自分の内部で生じる物事の認識を整理する際に使われるのに対し、空間は自分の外で起こっている物事の認識を整理する際に使われると理解しておけばいいでしょう。(Loc 689)

つまり、アンチテーゼはテーゼの否定ですが、それと同時にさらなるテーゼとジンテーゼを媒介するものとしても位置づけることができるのです。このように捉えると、実は最初のテーゼが、抽象的なレベルではあるものの、その後の展開をすべて内包しているともいえます。(Loc 810)

大切なのは、マイナス要素をプラスに変える転換の部分です。そしてその際、矛盾や否定を「原動力」と捉える点が特徴です。(Loc 825)

弁証法的解決というのは、常にいったんマイナスの状況を抱えます。(Loc 827)

だから、テーゼの提示だけでは足りないのです。アンチテーゼの提起が必要なのです。(Loc 829)

差異を差異のまま残しておこうとする思考が否定弁証法です。(Loc 837)

さらに一歩進んで頭をほぐすためには、常識を疑ってみることです。私たちの頭は常識で凝り固まっています。だからいくら違った角度から物を眺めてみても、せっかく違って見えているものを見過ごしてしまったり、違いを軽視してしまったりするのです。(Loc 926)

人間は頭の中に何らかのモノサシがないと、物事を理解することなどできません。そのために、複数の指標を設けたのです。(Loc 956)

あるいは色として見てみると何色なのか、英語にしてみるとどうか、百年前にさかのぼって考えたらどうか、逆に百年先の未来に行って考えたらどうかなどというのも面白いかもしれません。(Loc 970)

論理的に話せない人というのは何が問題なのか。それは一言でいうならば、頭の中が整理できていない点です。(Loc 1114)