[読書メモ]『ダンナのための妊娠出産読本』

pp3-4
日本では年間約 100 万件の分娩があります。でも年間 50 人前後のお母さんと 3000 人近くの胎児・新生児が命を落とします。

p4
そのためには、まず理論武装しないといけません。

p13
出産育児本の多くは女性の視点で書かれていて、まれに男性の視点があったとしても、それは「イクメンになるための教科書」という(笑)。迷えるダンナにとっては、プレッシャーとストレスしか得られません。

p20
つわりが起こるのは、受精卵が着床して赤ちゃんを育めるように、母胎のホルモンシステムが変わるからだといわれています。

p26
妊婦さんがむくむのには理由があります。一つは体を巡る血液の量(循環血漿(しょう)量)が通常の 1.5 倍になるからです。

p28
妊娠を機に禁煙に成功する人が非常に多いことです。

p38
一般的に、深部体温(体の中の体温)は「表面体温プラス2度」といいます。

p43
基本的には胎児と妊婦さんの健康をチェックすることが目的ですから、妊婦健診全体の中で超音波検査は原則4回しか認められていません。

p45
超音波の写真をもらうのが楽しみになっていて、成長記録のコレクターのような人もいますからね。

p47
だいたい、じじばばが出張ってきたら話がややこしくなりますやん!

p47
そして、もう一つ、深刻な問題もあります。性別告知をする病院や医者は実際には結構いると思いますが、少なくとも 21 週6日までに行うべきではないというコンセンサスは一応あります。なぜなら、性別がわかった時点で中絶するという人が出てくるからです。日本では 22 週以降の中絶は法律で認められていません。

p53
ベビートークの効用が、実はもう一つあります。おなかの赤ちゃんに話しかけるというのは、実際は嫁ハンの腹としゃべっているわけです。つまり、嫁ハンとのコミュニケーションでもあるのです。だから、話の内容は何でもいいのです。

p72
統計的には、アジア人は双子が少ないと言われていて、特に日本人は少ないそうです。欧米人に比べて、6分の1くらいの確率だと言われています。

p80
「流産」は意外と多くて約 15%

p106
嫁ハンがスマホやパソコンにかじりついて、何やら胡散臭い情報に惑わされたり

p108
[出産に]立ち会って号泣するというダンナがいるという話も聞きますが、僕自身の経験では、ほとんどの人は泣いていません。最も多いのは、シンプルに固まっている印象です(笑)。

p110
「度胸8割、実力2割、親の付き添いマイナス5割」
これ、実は僕が大学を受験したときの試験会場にあった横断幕の文言なのです。

p117
お父さんは決して父親として生まれたわけではなく、時間をかけて父親になっていくものです。

p120
人間は頭蓋骨の中に脳が浮いている状態です。特に、生後間もない赤ちゃんは、脳が大人よりも不安定な状態です。激しく揺さぶると、脳の周囲の血管や神経が引きちぎられる可能性もあるのです。また、首が軟らかい状態だと、空気の通り道である器官がねじれてしまうこともあります。これによって呼吸ができなくなるのです。

p130
[マタニティブルーのお母さんには]基本的には、うつ病と同じで、患者さんに「頑張れ」と言ってはいけません。

p131
「男はイクメンになるべし」というプレッシャーをかけるのはいかがなものか、と考えます。

pp138
タツノオトシゴは、メスがオスのおなかに卵を産みつけます。卵胎生なので、孵(かえ)ったらオスのおなかから赤ちゃんが出てくるのです。育児行動というか、妊娠・出産をダンナが担うわけです。

p139
社会規範や世間の押しつけで子育てに参加するのではなく、自分ができることをできるときにやる。

p141
僕が思うに、世の中には、とにかく胡散臭い情報が多く、特に妊娠・出産・子育てに関してはトンデモ情報だらけです。

p143
『トム・ソーヤの冒険』でも有名なアメリカの作家、マーク・トウェインも、エエことを書いてます。/「健康法の本を読むときは注意が必要だ。ミスプリントで命を落とすかもしれない」/それくらい健康法に関する本を全面的に信用するな、ということです。でも、僕が思うに、「ミスプリント」ならまだ悪意がない。日本では意図して「ミスリード」する本が多い!

p156
もちろん、不妊治療でも「45 歳以上はお断りします」「高齢出産はハイリスクです」「合併症の可能性があります」など、きちんとしたアナウンスをしているところが多いのですが、「リスク・・・・・・うにゃうにゃうにゃ」と曖昧にお茶を濁して、治療を開始してしうまう施設もあると思われます。

p162
大阪なんてハッキリ言って「大きな田舎」ですわ。