スマートプラグ「Gosund W06」で乾燥機の終了を通知する

私は家で洗濯をする係だ。子どもが生まれて洗濯物の量がますます増え、洗濯機・乾燥機を動かす回数は増えた。

できるだけ効率よく洗濯を進めていくには、洗濯機や乾燥機が終了したらすぐに次の洗濯物を入れて再び動かすことである。

洗濯機に関しては洗濯開始時に「38 分」のように所要時間が表示される。洗濯の終了を示すブザーは離れていると聞こえないことが多いので、私は iPad の Due アプリのタイマーをセットし、自分の部屋からでも終了したらすぐ気付くけるようにしている。Due アプリは Mac アプリとも同期できるので、iPad だけでなく Mac にも通知が来るのが便利だ(Due アプリを毎回セットする手間さえ惜しまなければ)。

Due: The Superfast Reminder App for iPhone & iPad
https://www.dueapp.com/

問題は乾燥機だ。だいたい2時間程度で乾燥が終わるんだけど、洗濯物の量によって1時間半〜2時間半ぐらい所要時間に幅がある。洗濯機同様、乾燥機を置いている脱衣所で終了のブザーが鳴っても聞こえないことが多い。終了してもしばらく気付かないことがある。

すぐ気付きたいじゃないですか。

Raspberry Pi に振動センサーを付けて、振動が止まったら通知するシステムを考えた人がいる。

GitHub – Shmoopty/rpi-appliance-monitor: Device to monitor appliances that vibrate, such as clothes dryers or garage door openers
https://github.com/Shmoopty/rpi-appliance-monitor

でも、あまりスマートなやり方ではいし、うまく動作させるには難しそうな気がする。

脱衣所に監視カメラを設置して監視することも考えた。乾燥機が動いている間はランプが点灯するので、それを目印に消灯したら通知する仕組みを作れなくもない。でも、うまくカメラをランプに向けて設置するのが難しそう。

そんな感じで、乾燥機の終了を通知する方法はないものか、ずっと長い間考え続けていた。

***

さて、スマートプラグ「TP-Link HS105」を使って、iOS デバイスの充電が 95% になったら自動的に充電を停止するようにしてうまくいかなかったと書いた。

[Raspberry Pi] スマートプラグ「TP-Link HS105」で iOS デバイスの充電を自動で停止する(失敗) – with a Christian Wife
https://wacw.cf/2021/02/20/stopping-charging-ios-automatically/

待てよ、スマートプラグを使えば乾燥機の通知もできるかもしれないと思い立った。

調べてみると、スマートプラグの中には消費電力を計測し、電力数値に応じてトリガーを動作させることができるそうだ。これだ。

ということで、消費電力が計測できる一番安そうな「Gosund W06」というスマートプラグを入手した。スマートプラグは今後どんどん活用しそうなので、2つセットのものにした。

目的としては、乾燥機のコンセントにスマートプラグを接続し、電力が一定数値以下になったら iPad に通知させる、ということだ。

環境:iPad Pro 9.7″、iPadOS 14.2(英語環境)

(1)iPad に Gosdund アプリをインストールする。ユニバーサルアプリではないので、iPad では iPhone の画面表示となる。

‎「Gosund」をApp Storeで
https://apps.apple.com/jp/app/gosund/id1456965228

(2)アプリ内で会員登録をする。

位置情報やら通知やらの許可を求められる。

(3)iPad の Wi-Fi に 5GHz 帯で接続している場合、2GHz に切り替える。

(4)アプリ右上の「+」ボタンをタップ。デバイスとして「Socket(Wi-Fi)」を選択する。Wi-Fi のパスワードを入力。

(5)スマートプラグをコンセントに刺す。TP-Link HS105 同様、極性があるので注意する。

(6)スマートプラグの LED ライトが青く速く点滅していることを確認し、アプリの「Confirm indicator rapidly blink>Next」をタップ。少しすると LED の点滅が終わり、オレンジ色に点灯する。1分程度待つと設定が完了する。

これでアプリからスマートプラグのオン・オフが切り替えられるようになる。

なお、アプリを介さなくてもプラグの電源ボタンでもオン・オフはできる。

一旦設定が完了すると、iPad の Wi-Fi を 5GHz 帯に戻しても、あるいは 4G からでも、スマートプラグを操作できるようになった。

(7)乾燥機とコンセントにスマートプラグを接続し、実際に乾燥機を動かしてみる(スマートプラグの電源はもちろんオンにしておく)。

Gosund アプリで「Home>[デバイス名]」をタップする。この際間違って電源オフボタンを押さないようにする。乾燥機が動作中に切れてしまうからだ。

「Electric」をタップすると、現在の消費電力がリアルタイムで表示される。そして、動作中の電力をメモしておく。私は Current Power のワット数をメモしておいた。

(8)アプリのトップに戻り、「Smart>右上のプラスボタン>When device status change>[デバイス名]>Current>Power」をタップ。「<」を選択し、動作中のワット数より十分に小さい値を設定(乾燥機を動かさなくても、電源を入れただけでもいくらか電力を消費しているので、その数値のことも考えて数値を設定する)。「Next」をタップ。

「Send notification>Message Center」を選択し、「Next」をタップ。

さらに、「Task>プラスボタン>Select Smart>Enable or Disable Automation>[Automation の名前]」を選択し、「Next>Disable」をタップ。「Next」を再度タップ。「Save」を押して保存する。

実際に通知をオンにするには、アプリの「Smart>[Automation の名前]」のトグルをオンにすればいい。これで、乾燥機が終了すれば、アプリから通知が来て、さらにこの Automation がオフになる。

「Gosund W06」は Home Kit に対応していないようだが、TP-Link HS105 のようにいろいろいじれば対応させることができるっぽい。そうすれば、乾燥機の終了を Slack に通知したりもできる。iPad だけでなくMac の Slack にも通知が来るからさらに便利になるだろう。ただ、TP-Link HS105 以上に設定がややこしいようなので、今回は Home Kit 化は見送ることにした。