[読書メモ][Kindle]『僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない』

Loc 120
いまの人はむかしの人ほど頼りがいがないと考えてはダメ。いまの僕たちは、むかしの人にくらべて根性なしになったわけでも、特別ダメになったわけでも、意志薄弱になったわけでもない。

Loc 120
「製造している部品の一〇パーセントに不具合がある」ということなら、それはその工場のどこかに問題がある、と考えるのが自然です。同様に、大学生の一割ぐらいが就活で困っているなら、個別の学生や大学側の姿勢を疑うのはアリでしょう。

Loc 157
ほんとうは「働く」ことが大事なのに、いつの間にか「就職=会社に雇われる」ことばかり考えている。

Loc 954
大学生は「就職したい」と叫びつつも、どこか踏みとどまったところがある。大学四年生の教え子から話を聞くと、彼らのほとんどが「就職したい」のではなく「就職しなきゃいけない」と思い込んでいるのです。

Loc 1219
五〇個の仕事をする時代では、アイデンティティをどれにするかは、あなたしだいなのです。

Loc 1219
何をしている自分がいまいちばん幸せなのか、やりがいがあるのか、プライドをもてるのか、夢を語れるのか――「私は○○をやっています」と名乗るのは、こうした基準で決めていいのです。

Loc 1228
僕たちは、ついつい誤解しちゃうんですけども、百姓って農民のことじゃないんです。「百の職業をもつ人」という意味です。

Loc 1295
新入社員を入れても、結局、教えるのが面倒くさいからと自分でやってしまうのと同じ原理ですね。その結果、いつまでも自分ばかりが忙しくて過労状態になってしまう。いまのサラリーマンに多いパターンです。新入社員にいろいろと教えるのは面倒くさいに決まっているのですが、教えないといつまでも仕事ができるようになんてなりません。

Loc 1370
僕たちはなぜ喫茶店に行くのか、僕たちはなぜパチンコに行くのか、僕たちはなぜ酒を飲みに行くのか……。それは、やりたくない仕事を我慢しているからだ、つきあいたくない人間とつきあっているからだ。これが僕の結論です。/ストレスがあれば、それを発散しないと生きられない。人間は哀しい生き物なんですね。

Loc 1394
一つひとつの仕事にいちいちプライドをもちこまない。

Loc 1453
自分がやっている仕事は「マックジョブ」……だれでもできる仕事じゃないか――そう思ってしまったんですね(マックジョブ=マクドナルドの仕事という意味のスラング。アメリカの言葉)。

Loc 1583
じつは、愛されキャラはその後、進化型として「頼られキャラ」になることが多いのです。

Loc 1583
愛されキャラをめざすために、いちばん簡単なのは「いい人」になること。「いい人」なら、仕事があまりできなくても、性格に少し問題があっても、空気が読めなくても、うまく世の中を渡っていけます。

Loc 1643
そうした人に対する処方箋として、「一日五分、○○するだけでコネや人脈が増えます!」というツールを紹介します。/単純です。/「毎日五つ、人をほめる」

Loc 1660
けなしたり、批判したり、アドバイスしたり、提案したり、はダメ。/必ず、きちんとほめる。

Loc 1680
「ほめの経済学」において、「ほめ」は収入、「けなし」は借金。

Loc 1823
率直にいって、マイナビ・リクナビはムダです。それよりは地元で仕事を探すか、親戚に紹介を頼むか、あらゆる友だちに「働き口ないかな?」と聞きまわったほうが、ずっとよい仕事が見つかる可能性が高くなります。

Loc 1965
というわけで、「いまの仕事を辞めたい人」への僕のおすすめは、二個目の仕事、三個目の仕事をする、というものです。/そうやっていろいろな仕事を同時にやってみて、三〇個くらいまで仕事が増えてきたらはじめて、「いずれかの仕事を辞める」という選択を考えてみます。

Loc 2023
就活とは本来、自分がやってみたい仕事を探して、条件を選んで、一〇個の企業を受けたら三~五個くらいは内定をもらえるようなものであるべきなのです。競争率一〇〇倍なんていう就活は、ギャンブルとしかいえません。/ひたすらギャンブルを続けていたら、いずれは仕事が見つかるだろうと考えるのは、毎日毎日パチンコ屋に通っていたら、いずれはマイホームが手に入るだろうと考えるのと同じくらいバカらしいこと。/そんなことに精を出すくらいなら、自分を売り出すための事務所をつくり、サイトを立ち上げて宣伝したほうがずっと現実的です。