[読書メモ]『「ちゃぶ台返し」のススメ』
p9
問題に立ち向かい、人生を成功に導くには、自信をもたなければいけない。そして自分を大切にすること。
p9
すると、自分はおもったよりも自由だとわかるのではないだろうか。
pp12-13
17 世紀のフランスを生きた天才ブレーズ・パスカルは、『パンセ』のなかで、直観と無関係にただ神を信じる、つまり根拠なく信じるという賭けに出ることを提唱した。それによって何かを失う人は誰もいないとパスカルは考えた。なにしろ神が存在しないなら、神を信じて罰せられることはないし、神が存在するなら、神を崇めることで救われるかもしれない。
p130
自分を掌握するためには、まず欲望の幻想から逃れ、自分の意志だと自分で信じているものから自由になる、つまりいったんすべてを手放す必要があると解釈できる。これが解放の第一歩である。
pp131-132
旅の目的はある土地にたどり着くことではなく、欲望や思い込みや文化による意志を乗り越えて、選りすぐれた意志へとたどり着くことである。
p174
哀れみや慰めを決して求めない、悪い知らせや悪い見通しを現実的に受け止める、今不幸だからといってしょげたり、いらいらしたりせず、不幸のなかにも楽しみを見つける、そして不幸なときこそ新たなチャンスをつかむ準備をする、これらもやはり自己の尊重である。
p177
愛する人々に何も期待しないというのは、彼らをないがしろにするという意味ではない。むしろその逆で、見返りを期待することなく彼らを愛するべきだという意味である。つまり、彼らの愛に何も期待しない、あなたの彼らへの愛に損得勘定を持ち込まないということだ。
p181
任天堂の開発者たちが「急に大きく方向転換する」ことを「卓袱台をひっくり返す」(英語では upturn the tea table フランス語では renverser la table )と表現したことから、欧米でも使われるようになった。
p186
どのような起業であろうとも共通点がある。それは、エネルギーが向けられる先が、職探しではなく、顧客探しだという点である。
pp186-187
ここに至ってもなお自分が望む道を選択せず、意識的に<甘受者=要求者>に戻る人もいるかもしれない。<甘受者=要求者>がどういう存在かを理解したうえで、もはや言い訳も正当化もせずに阻害に甘んじるということだが、そういう人がいるとすれば、それは不安にとりつかれているからだろう。不安は時として、自由に生きることを専制体制下で生きることより難しいものだと思わせてしまう。だがそれほどの不安が感じるとしたら、それはその人の計画が実は本当の人生の計画ではなく、他者にこう見てほしいと思う自己イメージにほかならないからである。要するに、隷従のより媚びがその人の人生計画だということになる。
p192
あきらめない人が増えれば増えるほど世界の未来は明るくなる。自分を掌握する人が多ければ多いほど民主主義が深まり、世界はエネルギー問題から解放され、より多くの富と芸術が創造される。