[読書メモ][Kindle]『加藤秀一の生む/生まれることをめぐって』

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子どもって我々が自明の前提としてそれに従って行為したり、ものを語ったりしているような概念連関とか規範というものからまだずれている、というかまだそこに参入しきっていない存在なので、何かおかしなことをやる。それは我々にとっては微笑ましさと感じられもするのだけれども、同時に何か不気味な感じ、日常的な馴染んだ秩序がちょっと揺るがされるような感じを与えてくれたりする、そういう哲学的な考察のきっかけの宝庫だと思うのです。

Location: 577
「私の明日」というのは、実は今日の「私」の私の延長にすぎない。今ある明らかに個体として指示できるものの延長にすぎない。でも「明日の私」という概念の立て方をしたら、それは「今日の私」とどう関係をするのか。もしかしたらまったく両者は関係ないかもしれない。