[読書メモ]『中学受験に失敗しない』

p3
不合格という負の局面は、本来、成長のチャンスなのです。

p43
けれど、それは我が子ではなく、お母さん自身の満足のためである場合が多いのです。

p46
10歳前後から中学生にかけてはゴールデンエイジと呼ばれ、子どもは多くのことを習得できる吸収期に入ります。勉強もスポーツも鍛えるには最適の時期です。

p48
中学に入ると、男女ともにほとんどが思春期、反抗期を迎えることもあり、外の師匠が絶対に必要だからです。

pp48-49
たとえば、野球部に所属して、監督が師匠になってくれていれば、子どもは親には「うざい」「うっせー」と反発しても、監督の前では「はい!」「すいません!」と直立不動で返事をするような謙虚さを見せます。この年代は親のいうことは聞かないので、この人の言うことは何があっても従うと尊敬できる師が、親に代わってしつけをしてくれればいいのです。

p49
中学に入ったら、親は子どもと適切な距離をとり、指導は外の師匠に託すのが一番です。

p51
特に思春期を迎えたこの年代は、同性、異性に関係なく、あこがれの先生の教える教科にやる気を見せ、突然得意科目になってしまうことも少なくありません。

p57
何より、塾通いの良さは、受験生という同じ仲間がいることです。

p59
中学受験の目的は、志望校の合格だけでなく、中学受験と通して生涯使える勉強法を身に付けることではないでしょうか。

p73
1日 30 分でもはまってしまう子ははまってしまいます。刺激が強すぎて、中毒になってしまう。そうすると、一日中、ゲームのことが頭から離れなくなり、親の目を盗んでゲームをしたりと、受験勉強どころではなくなった子もいました。

p83
お手伝いと併せて、この時期、我が家の習慣として定着させたいのが、こまめに調べる習慣です。

p84
その都度調べる、この一手間が、大事なのです。

p88
「嫌い」「苦手」という言葉は生徒に使わせません。なぜなら、「嫌い」な教科が伸びた子は1人もいないからです。

p92
小学生同士の場合はいじめというより、揉め事レベルがほとんどです。これを親が事件化して、大人が解決しようと介入しても、逆効果になってしまうことが多いのです。

p99
「塾にいくら月謝払ってると思っているの!」「受験なんてやめちゃいなさい!」と。我が子の前で、お母さんが冷静であり続けるのは至難の業です。

p105
子どもは日々変化しているので、志望校を早期の段階で決定し、そこにこだわりすぎない方がいい場合もあります。

p109
開成中学で下位層にいるより、御三家の二番手と言われる、海城、芝、巣鴨あたりで上位にいたほうが、どれだけのびのびと学生生活を謳歌できることか。

p126
生活パターンを変えると緊張しやすくなるので、お手伝いで風呂洗いをやっていた子なら、受験前日も風呂洗いをさせましょう。

p135
もちろん、妻の話に耳を傾け、子育てにも積極的にかかわる夫が理想です。しかし、残念ながらそれができる夫は、ごく少数。ないものねだりをして、不満をため込むより、「夫は犬」「いなくてもパパが一番」など、考え方や、やり方を工夫して、生活していきたいものです。

p136
以前、ある講演で東大生を対象にしたアンケート結果を聞いて、なるほど、と思ったことがあります。全員が○を付けた項目が、2つだけあったそうです。1つは「親に勉強しろと言われたことがない」こと。そして、2つ目が、「いつも母親がニコニコしていた」という項目だったとのこと。

p145
お母さんに勉強をやらされてきた子は、主体性を身に付けていません。勉強は自らするものではなく、親に言われてさせられるもの。当然、学ぶ楽しさを知らないまま、中学、高校に進みます。

p155
この時期のお母さんは、中学受験という狭い世界で生き、その中での駆け引きに夢中になりがちです。

p158
子どもに勉強をさせたいと思ったら、まずお母さん自身が勉強することが近道です。子どもに読書をさせたいと思ったら、お母さんが本を読む姿を見せればいいのです。

p165
中学受験生のお母さんに、お弁当作りと健康管理をお願いしています。

p177
言うまでもなく、黙々と食べ進めるのは NG です。子どもが黙ってもぐもぐ食べるのは、かわいいと妻は認識できますが、夫のもぐもぐは「黙ってもぐもぐ食いやがって」と、妻は心底腹が立つようです。さらりとした褒め言葉をお忘れなく。

p189
欲しいものが手に入れば、子どもは笑顔を見せます。親もお金を使うだけで愛情を伝えられれば楽です。しかし、「これ(物)でお願いね」という短絡的な愛情表現は、子どもに見抜かれます。
[…]本当の意味で子どもの人生を豊かにするためにも、与えない勇気をお父さんには持ってもらいたいと思います。