[InDesign][Acrobat] 出版用 PDF を用意する 2
前回のエントリー:
[InDesign][Acrobat] 出版用 PDF を用意する1 – with a Christian Wife
https://wacw.cf/2020/04/06/making-publishing-ready-pdf-1/
まずは設定や変換の手順をまとめよう。
【InDesign で PDF を書き出す】
「ファイル>書き出し」で「形式」を「Adobe PDF(プリント)」にして保存する。ブックの場合は、ブックパネルのオプションパネルで「ブックを PDF に書き出し」をクリックする。
【InDesign での書き出しにおける圧縮設定】
「ファイル>書き出し>圧縮」タブで設定。
試したこと:
・カラー画像、グレースケール画像、モノクロ画像を「ダウンサンプルしない」にする。
・ダウンサンプルする場合は「ダウンサンプル(バイキュービック法)」。カラー画像とグレースケール画像はで 300ppi 、モノクロ画像は 1200ppi とする。
・ダウンサンプルしようがしまいが、「圧縮」を「なし」や「ZIP」にするとファイルサイズが巨大になる。
・圧縮はカラー画像とグレースケール画像は「自動(JPEG)」で「画質」は「最高」、モノクロ画像は「CCITT(グループ4)」にするとファイルサイズを抑えられ、画質も悪くない。
すなわち、画質が良く、ファイルサイズも抑えるなら以下のようにする。
・カラー画像、グレースケール画像、モノクロ画像を「ダウンサンプルしない」にする。
・圧縮はカラー画像とグレースケール画像は「自動(JPEG)」で「画質」は「最高」、モノクロ画像は「CCITT(グループ4)」にする。
参考:
用途に応じて適切なPDFをIllustratorから書き出す – DTP Transit
https://www.dtp-transit.jp/adobe/illustrator/post_2048.html
【InDesign でグレースケールで書き出し】
「ファイル>書き出し>色分解」タブで設定。
「カラー変換」を「出力先の設定に反映」、「出力先」を「Dot Gain 15%」にする。
ただし、古いバージョンの PDF(PDF/X-1a: 2001 – Acrobat 4 – PDF 1.3 など)では「Dot Gain 15%」という選択肢がないので、「出力先の設定に反映(カラー値を保持)、Japan Color 2001 Coated」で一旦カラーで出力する。そして次の【Acrobat でグレースケールに変換する】を参照。
参考:
No.08 グレースケールPDFの書き出し | InDesign CS6 | 勉強部屋 | study-room
https://study-room.info/id/studyroom/cs6/study08.html
【Acrobat でグレースケールに変換する】
「Search Tools」で Print Production を検索し(ショートカットとして右ペインに登録しておくと便利)、クリック。
Convert Colors をクリック。
「Output Intent>Convert Colors to Output Intent」にチェックを入れ、「Profile>Dot Gain 15%」を選択。「Convert Options>Preserve Black」にチェックを入れ、OK。
参照:
意外に使える?カラーのPDFを白黒化する方法とは
https://pdf.wondershare.jp/pdf-tips/pdf-color-to-whiteblack.html
【InDesign で透明効果をなくす】
「ファイル>書き出し」で「PDF/X-1a: 2001(Acrobat 4 、PDF 1.3)」を選択すれば、透明効果が分割・統合される。
参照:
DTPの基本フォーマットになるPDF/X(其の一) | DTP技術情報 | InDesign(インデザイン)専門の質の高いDTP制作会社―株式会社インフォルム
https://www.informe.co.jp/useful/pdf/pdf3/
インデザインのPDF書き出し設定は、X1a形式が無難!! | f流で行こう
https://fryuudeikou.com/2019/03/23/post-885/
【Acrobat で圧縮】
「File>Save as Other>Reduced Size PDF>OK」をクリック(ただし、結局この方法は使わなかった)。
【透明効果の有無を確認する】
これについては以前書いた。
PDF の透明効果の有無を確認する – with a Christian Wife
https://wacw.cf/2020/04/02/checking-transparency-in-pdf/
* * *
以上をまとめると、私のセルフパブリッシングにおいて以下がベストだと分かった。
1:InDesign で書き出し。
・PDF/X-1a: 2001
・カラー画像、グレースケール画像、モノクロ画像を「ダウンサンプルしない」にする。
・圧縮はカラー画像とグレースケール画像は「自動(JPEG)」で「画質」は「最高」、モノクロ画像は「CCITT(グループ4)」にする。
・色分解>出力先の設定に反映(カラー値を保持) >Japan Color 2001 Coated
2:Acrobat でグレースケールに変換する。
これで、ファイルサイズはある程度抑えられ、画質も悪くなく、透明効果も除かれる。
参考:
インデザインCS5(InDesign CS5)|PDF/X-1a形式での保存時の設定について|DTPサポート情報
https://www.ddc.co.jp/dtp/archives/20100614/224017.html