[読書メモ]『加速する肥満』
pp39-40
トランス脂肪酸は現在、チョコレートやキャラメル、キャンディなどの市販の砂糖菓子やクッキー、ケーキの脂肪分と、ファストフードチェーンで使われる油の多くを占めている。
pp90-91
このように人々の怠け心につけこんで、運動していないのに運動しているように見せかけようとする宣伝には用心したほうがよい。
p91
ジムを選ぶ際にはまず、自分がどんな設備を使いたいかを考えよう。
p92
どの方法を選ぶにせよ、大切なのは自分に合っていることだ。
p103
「家庭内にテレビの音がずっと聞こえていると、子どもの『内言(ないげん)』の発達が阻害される可能性がある。子どもは內言を通じて、問題について考えたり計画を立てたりすることを学ぶものだ」
p145
女性は、スリムであれ太めであれ自尊心の鍵を外見だけにおくべきではないのだ。
p158
それ以前に使われていたほとんどの表や公式では、女性の体重を男性よりも低めに設定していたが(女性のほうが骨が軽く筋肉量が少ないため)、BMI の基準ではそういう区別はなされなかった。これは簡略化のためであり、また女性「差別」を避けるためでもあった。
p185
食事の面では、食物繊維の多い緑黄色野菜をたっぷり、脂肪のないタンパク質と果物を控えめに、ナッツ類や種子類(穀類も含む)と卵を少しだけ食べるとよい。トランス脂肪酸、精白粉、精製された砂糖は一切口にしてはならない。
p188
歴史的に見ても、砂糖や油や凝った調味料を加えるのは、食欲を失った重病人や高齢者に食べさせるための工夫であって、それ以外の人は手近にあるものをただ食べていればよかった。それなのに今日では、どんな食事もまさしく病人食になっている。
p198
催眠やイメージトレーニングなどの手法は、想像力が豊かな人に特によく効く。
p199
認知行動療法士は、自分の身に起きた問題を記録するように患者に指導し、余分な体重を減らすために、食べたものと運動內容を忠実に書き留めさせる。自分が食べたものを記録すると、無意識のうちに食べることが少なくなり、ときにはそれだけで食べる量が減ったり健康によいものを選べるようになったりすることもある。また患者は、食べすぎてしまったときには何がきっかけでそうなったのか、さらにそのときにどう思ったかを記すように求められる。このように自然にわき起こる思考を吟味して、まちがった論理づけがされていないか、状況を別の視点で解釈できないかと考えるのだ。
p203
子どもやペットの面倒をしっかり見ていることを誇りに思っていいように、自分の身体をいたわることに満足感をおぼえると、そこからふたたび力がわいてくる。
p243
テレビは幼児の子守りの道具として認められるべきではなく、テレビと注意欠陥多動障害(ADHD)との関連についても公共広告で明らかにしたほうがいい。
p243
米国小児科学会が、二歳未満の子どもにはテレビを一切見せてはならず、二歳以上の子どもでも一日に二時間以上見てはならないと提言している
p245
穀物は、精白粉や白米やコーンシロップ、またそれらを原料とする食品に変えることなく、繊維や精油、ビタミンが損なわれていない状態で食べたほうがよい。
p257
著者の主張は正当で、自分に都合のよいダイエットのアドバイスしか聞こうとしてこなかった訳者にとっては耳が痛い話である。