けんだま認定ライセンス講習会に参加してきた

以前けんだまの認定ライセンス講習会に参加するつもりであると書いた。

けん玉の認定 – with a Christian Wife
https://wacw.cf/2016/04/27/getting-kendama-licence/

5月 28 日(土)に大阪で開かれ、行ってきました。

2016年度春季認定ライセンス講習会のご案内 | 公益社団法人日本けん玉協会
http://bit.ly/1PaSHCr

認定ライセンスは2種類ある。普及員と2指導員の2コースである。2級指導員コースの受講には、協会登録初段以上の段位受有者である必要がある。一方、普及員コースの受講は、けん玉教室等での指導経験があったり、これからけん玉の指導者を目指している人、あるいは、地域や職場、学校や学童クラブの先生などだ。

要するに、普及員コースには、特にけん玉ができなくても、これからけん玉を指導したいと考えている人なら誰でも参加できるというわけだ。なので、級すら持っていない私は普及員コースへの参加となった。普及員コースに合格すると、けん玉の級位および準初段の認定ができる資格を持てる。けん玉教室を「公式に」開くこともできる。

実はさらに、1級指導員、A級指導員というものも存在したりする。そのランクによって認定できるけん玉の段位が違ってきたりする。

講習会の場所は「此花会館/梅香殿」という、西九条駅のすぐ近く。大阪駅から JR で2駅のところ。

此花会館/梅香殿トップページ
http://www.konohana-hall.jp/index.html

次の日に同じ建物で「第 38 回全日本けん玉道選手権大会」が開かれ、それも見てきたので大阪に1泊している(大会についてはまた次のエントリーで書く)。時間が1時からだったので、名古屋からだと新幹線で十分間に合う。大阪に着いてから先にホテルに荷物を預けた。

さて、受付開始の 12:30 には会場に行ったが、なかなか入れてもらえない。みんな外で並んでいる。準備ができていないのだ。運営は日本けん玉協会。資料などが準備が途中だったり、座席とかも慌てて決めている。そういうのは前もって決めておかなきゃ(実はこれは序章にすぎなかった)。

なんとか列が動き出し、受付をした。私はけん玉協会の会員なので受講料は 1500 円。非会員は 2000 円である(普及員コースの場合)。会員になったことについては、以前も書いたね。

日本けん玉協会の会員になった – with a Christian Wife
https://wacw.cf/2016/05/03/signing-up-jka-membership/

会場は会議室のようなところで、最初は2級指導員コースも普及員コースも一緒に受講し、途中から普及員コースは隣の和室へ移動して受講する。

案内の人が「2級の人は〜」と言っていたが、ちゃんと「2級指導員コース」と言ってくれないと。けん玉の級位が2級と思ってしまう。細かいことだけど、一般人相手に省略語を使うのは不親切。

会議室はほぼいっぱいになった。22 の都道府県から 54 名が参加したそうだ。参加条件は高校生以上だったが、20 代くらいの若い人が多い。でも、50、60 代ぐらいの人もいたりする。

普及員は後ろ2列に集められた。前に映されるビデオやけん玉の実演が後ろだと見えにくいし、マイクがないので声も聞き取りにくかった。

それに、テーブルの間隔も狭いのに、みんなで立ってけん玉をしたりもする。もっと広い場所にしてほしい。

受付ではマジックで名前を書くための A4 用紙をもらったが、三角に立てるのは難しいし、結局最後まで活用されていなかった。後でこの紙の裏側に住所を書いて渡すとライセンス保持者用のバッジを送ってもらえる(後述)。

渡された資料もイマイチ。内容ではなく、見せ方の問題である。8ミリぐらいの分厚い書類をドカンともらうので、ファイルを付けてあるのはいいんだけど、もくじが用意されていないし、ページ数も振られていない。受講中みんな、「どこどこ??」とずっとページを探す始末である。

とはいっても、講習の中身はなかなか密度が高かった。私は子どもの頃からけん玉をやっているが、人から習ったことがほとんどない我流である。最近になって技の動画が簡単に見れるようになったり、書籍を買えるようになった(子どもの頃はネットなんてなかったし、本もほいほい買えなかった)。だから目から鱗が落ちてばかりだった。それはシンプルな技においてでもある。いや、むしろ基本的な技の説明がほとんどだったけど、その基本技の中にいろいろなけん玉のエッセンスが凝縮されていることを改めて知ったのである。これは非常に有益であったし、けん玉を指導し、広めていくモチベーションアップに繋がった。

特に理事長の山木弘行さんは話がうまくて面白かった。山木さんはハリセンボンの箕輪はるかさんの認定もしたらしい! けん玉をする上での「焦らず、慌てず、あきらめず」という言葉も印象的。

「基本 11 種目をまず必ず完璧にする」というのも盲点だった。アクロバティックな技をできるようになりたい欲求を持ちがちだけど、指導する人が飛行機やふりけんといった基本技で失敗したら信用を失う。基本技は 100% できるようになろう。

認定けん玉の中でもすべりにくいと評判の大空プレミアムも(私も使っている)、使い続けていると普通になることを教えてもらった。確かに最近すべりやすくなった気がしていたんだよ。「ここぞ」というとき以外は使わない方がいいのね・・・。

最後に報告書を提出する必要がある。項目名が単語で書かれているだけで何を書けばいいのか分かりにくかったけど、まあなんとか埋めておいた。

さらに、1分間スピーチをする。参加した感想や、これからのけん玉の活動目標などを言う。一応ストップウォッチで時間を計られるけど、特に時計があるわけでもないので時間通りにするのは難しい。私は話すのが苦手だし、一番長く1分 45 秒ぐらい話してしまった・・・。

ライセンスの合格発表は郵送で行われる。ライセンス取得者用のバッジも販売しており(1500 円、任意)、それも郵送してもらえるので、私も申し込んできた。しかし、合格が決まる前に買うのは変ではないか・・・。

さて、先ほどから辛口で指摘しているように、どうも今回の講習会は、日本けん玉協会の運営が不親切で、非常に不満な印象を受けた。

それはけん玉協会のウェブサイトを見ても明らかだ。デザインが「10年前のサイト」ではないか。今やウェブサイトが「顔」の時代であり、企業や格式ある団体なら見やすく、美しいサイトを作るべきである。このことも、利用者、参加者視点に立っていないことの証拠である。

講習会中も、後ろで協会の人が大きめの声でしゃべっていて、講師の人の話が聞きにくかった。なぜ我々のことが「見えない」のか。

けん玉協会は歴史がある一方で、「古い組織」だなあと思ってしまう。今はけん玉ブームにあやかって盛り上がることはできているかもしれないが、昔ながらのやり方に縛られ、権力を離そうとしないうちは、人々の心をつかめないと思う。もっと利用者、一般市民目線を持つことを忘れてはいけないはずだ。

まあ、何はともあれ、名古屋から大阪まで来て参加した意義は十分にあったし、何よりけん玉がますます好きになった!