iOS App SDK を利用したアプリ開発
前回、FileMaker Developer Subscription に加入したことを書いた。
FDS に加入、FileMaker Pro、FileMaker Server のインストール – with a Christian Wife
https://wacw.cf/2017/05/15/sign-up-fds-and-install-filemaker-pro-and-server/
FileMaker Server のインストール後、WebDirect がちゃんと動作することが分かった。ただ、家の外からのアクセスの設定が難しそうなので後回しにすることにした。
さて、FileMaker Developer Subscription 加入のメリットで、私にとって特に大きいのが、iOS App SDK が利用できるようになることである。FileMaker カスタム Apps を iOS ネイティブアプリへ橋渡しできるようになるため、アプリ開発の幅がぐっと広くなるからである。
では、iOS App SDK を早速使ってみることにした。使用した Xcode のバージョンは 8.3.2 だ。
(1)FileMaker Developer Subscription に加入すると、「ありがとうございます‐FDS ソフトウェアへのアクセス方法」というメールが届く。そこに、FileMaker Community サイトへのログインに必要なユーザー名とパスワードが書かれているので、以下のサイトへログインする。
Welcome |FileMaker Community
https://community.filemaker.com/welcome
(2)トップページ右下の「FDS Subscriber」の下の方にある「Access Benefits」をクリック。「iOS App SDK」をクリック。
(3)「Download the iOS App SDK」で iOS App SDK をダウンロード、解凍する。
(4)Xcode をインストールしていなければ、App Store からダウンロード、インストールする。
(5)ターミナルを開き以下のコマンドを実行。
$ cd [3で解凍してできあがったフォルダのパス]
(6)さらに以下のコマンドで新規プロジェクトを作成。
$ ./makeprojdir [プロジェクトを保存するディレクトリ名] [アプリ名] [Bundle Identifier]
Bundle Identifier の決め方は通常の iOS アプリ作成の時と同じだ。例えば「com.ドメイン名.アプリ名」みたいにすればいい。
(7)6で新しくプロジェクトのディレクトリができる。その中の [プロジェクト名].xcodeproj というファイルをダブルクリック。Xcode が開く。
(8)左のペインのアプリ名をクリックし、展開する。
(9)Xcode 左ペインの「[プロジェクト名]>Custom Application Resources>Solution Files」に作成済みの FileMaker ソリューションをドラッグアンドドロップ。同時に元々置いてある PlaceHolder.fmp12 を削除。
(10)Xcode 左ペインで「[プロジェクト名]>Custom Application Resources>config.txt」をクリック。その中で以下の部分を修正する。
修正前:launchSolution = PlaceHolder.fmp12
修正後:launchSolution = [9で置いたソリューションのファイル名]
(11)あとは通常の iOS アプリ開発と同様にアプリ名やアイコンなどを設定する。
こうやってアプリをコンパイル、実行すると・・・ iOS アプリができあがった!
まだテストとしてやってみただけだが、きちんと体裁を整えたりすれば一般公開できそうだ。
参考:
FileMakerの「iOS App SDK」を使ってみよう 2 -「ターミナル」から「Xcodeプロジェクト」を作成 | イエスウィキャンのファイルメーカー情報
https://ywc.com/filemaker/?p=3313
FileMakerの「iOS App SDK」を使ってみよう 3 – 「Xcodeプロジェクト」での各種設定~前編 | イエスウィキャンのファイルメーカー情報
https://ywc.com/filemaker/?p=3332
iOS App SDKを使ってのコンパイル~実機テスト |FileMaker Community
https://community.filemaker.com/docs/DOC-6751