InDesign で年賀状
私は今年も年賀状は書かない。21 世紀にもなってあんな時代遅れなことはしない。
しかし、ワイフは年賀状を出しているので、その作成を手伝うことにした。
年賀状作りなんてバカバカしいことを、わざわざ専用ソフトを使ってすることがない。林望さんの『パソコン徹底指南』(文藝春秋 、2001)にも、宛名はタックシールで作って送ればいいと書いてある。大賛成だ(私は結婚の招待状の宛名もタックシールを貼った)。
しかし、ワイフはシールは嫌がるだろうし、今回はせっかく勉強中の DTP スキルをアップさせるためにも、あえて「きちんとした」年賀状を作ることにした。横書きだと整形が不要なので簡単だけど、ちゃんと縦書きにした。
文面は Illustrator を使えば簡単にできる。これは特記すべきことは何もない。
宛名面に関しては InDesign を使う。
まずは InDesign で位置合わせ用のテンプレートを作る。はがきサイズのドキュメントを作成し、スキャンしたはがきの画像を InDesign 上に配置する。それに合わせてデータ(郵便番号、住所、名前・・・)を置くテキストボックスを作る。郵便番号は前半3桁と後半4桁で分けたほうが位置合わせがしやすい。
次に住所録をエクセルで作成。郵便番号は前述の通り3桁と4桁で分けておくといい。また、数字は半角、住所の – は半角、などとルールを決めておく(あとで InDesign 上で整形しやすくなる)。
また、空白セルがあると、InDesign への取り込みの際にエラーが出るので★マークのような記号でも入れておく。空白セルにのみ★マークを入れるには以下の方法を使えばいい。
エクセルで空白や空白以外のセルを一気にまとめて置換する方法
http://tonari-it.com/excel-jump-replace/
それを csv で保存し、InDesign のデータ結合で取り込む。
データ結合で取り込む前に、プレビュー段階で試しに印刷してみるといい。おそらく郵便番号などがずれるはず。うまくいくまで、位置調整と印刷を繰り返す。
また、郵便番号、住所、宛名に、それぞれ段落スタイルを作っておく。
いいなと思ったら、データ結合のデータを取り込む。
以降テキストの整形をしていく。私の場合以下のようにした。
・先ほどの★を置換で削除。
・数字は算用数字のままにした。そして2桁までは縦中横にし(段落スタイルで設定)、3桁以上は文字スタイルを当てて1文字ずつ 90 度回転。3桁以上の数字を正規表現で検索するには以下のページを参考にする。
正規表現サンプル(桁数を範囲指定して数字を検索する)
http://hodade.com/seiki/page.php?s_suuji3
・住所の – は「の」に置換した(例;1-2-3 →1の2の3)。そのほうが数字との混同もないし、変に字体を変えたりするのも面倒なので。
・その他バランスを考えた細かい位置調整などをする。
これで結構ちゃんとした宛名面ができた。融通が利かない年賀状ソフトと変に格闘するよりも楽にできたんじゃないかな。