[読書メモ][Kindle]『バイリンガルは二重人格』
Loc 332
脳が夢として見ている出来事の元になっているのは、長期記憶です。/脳は、それを使って夢を組み立てます。夢が果たす中心的な作業は、長期記憶に入っている記憶を今日の出来事である短期記憶と整合したり整理したりして、もう一度、短期記憶を長期記憶に投げ込むという作業だからです。
Loc 688
古典や英語演説を読むときに注意したいのは、「こんな考え方は日本人には当てはまらない」とか「日本人の何%が賛同するだろうか」とか、その手の批判を加えながら読んではいけない、ということです。
Loc 707
英語人格をつくるために重要なのは、英語を読む、聞くであり、話すではありません。
Loc 791
しかし、英語漬けの日常生活の中に身を置けば、それもいずれは必ず、ごく当たり前にできるようになります。/なぜ当たり前にできるようになるのか。英語しか使わない世界に、その人が臨場感を感じるからです。
Loc 849
英語世界の臨場感を持てずに英語を使うとすれば、それは日本人として、日本語の世界で英語を使っているだけの話になってしまいます。
Loc 977
テレビが人間を愚かにするという点では、垂れ流しの映像を受身で観せられている場合と、目的を持って積極的に観ている場合とでは、脳の活性はまったく異なります。目的を持って積極的に観ているときは、脳の活性が高まりこそすれ、低下することはありません。
Loc 1001
ぼんやりとラジオ放送を聴くことは、意外に重要です。/なぜなら、それは無意識に働きかけてくるものだからです。ラジオから流れる話は、無意識のうちに、あなたの英語人格づくりに役立ってくれるでしょう。
Loc 1057
英語が得意な人も苦手な人も、もっと英語を話せるという自己イメージをつくることで、英語がもっと得意になったり、苦手意識を払拭させたりすることができます。/要するに、過去がこうだったから、明日も明後日も自分はこうだろうとの考えは、ただいまのこの瞬間からいっさいやめることです。
Loc 1097
自己イメージ(エフィカシー)の限界を上げるためには、できるだけたくさんの知識を手に入れて、たくさんの経験を積むことが必要になってきます。
Loc 1149
それを行うためには正しいセルフトークのマネジメント、自己対話のマネジメントをする必要があります。さらに、そのためには知識が必要になり、その知識は抽象化された知識でなければなりません。
Loc 1167
ひとりの人に対して記述しているように読むことができますが、実際すべてのものに対して語られています。それがお経であり、聖書などの古典なのです。
Loc 1178
普遍性があるからこそ、長い間読みつづけられ、いまでも残っているのです。
Loc 1193
なぜ、西洋社会やアメリカの憲法をつくった人たち、ピューリタンが、これだけ自由にこだわるかというと、自由のみが正しい結果を生み出すという考え方だからです。自由以外の選択は正しい結果といわないのです。「正しい」の定義が「自由」なのです。
Loc 1147
抽象化されたイメージに臨場感を持つ方法が必要になります。その方法のひとつが文字を読むということです。
Loc 1319
いまこの瞬間にも、世界はものすごいスピードで大きく変わりつつあるのに、自分たちだけは昨日の延長線上にある平和な明日を迎えられると、なぜか信じ込んでいます。その理由は、日本人が日本という村社会の中で、日本語だけを使って、世界を眺めているからです。
Loc 1352
政府が日本という島国の中で、日本語でしか物事を考えないからです。
Loc 1439
資本主義はイギリスで生まれ、アメリカで育ったシステムです。 /世界の大企業は、明らかにアメリカシステムの中にいます。その精神もルールも、すべて英語文化の中でつくられ、英語で記述されています。 /それを一部の役所の官僚が、わずかな部分を日本語に訳したに過ぎないわけですが、私たちはその拙い知識をもって全体を理解したように誤解しているわけです。
Loc 1470
円高は、いまの日本では本質的に何も問題を生じません。
Loc 1564
私たちは、新しい時代を生き抜くために、世界についての理解と知識を徹底的に更新すべき時期にさしかかっているように思います。 /そのための方法の第一は、やはり英語力を身につけ、スコトーマを外すことです。 /現在、デファクト・スタンダードとしての世界の標準言語は英語です。
Loc 1619
相手の話を聴くときにも、本人の背後にある読書量がものをいいます。
Loc 1674
見えない文化がどこにちりばめられているかといえば、書物の中なのです。だからこそ、英語圏の価値観や考え方を理解し、身につける最強の方法が読書だといったわけです。
Loc 1679
読書は必ず、あなたの頼れる武器になります。