[読書メモ]『戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗』

p3
高校生というものが、選択を迫られる、有限の時間を生きている[…]彼ら高校生の前には、卒業後、働き始めるのか大学に進むのか、故郷で暮らすのか都会へ出て行くのか、文系なのか理系なのか、等々の人生最初の大きな岐路(きろ)が待ちかまえています。

p76
吉野先生が面白いのは、このような通常の近代の指標ではダメだ、国民の中に「近代的政治意識」が発生したときが近代だ、と大胆なことを言います。

pp372-373
挑戦に対する政策として大事なのは、日本と清国の力が挑戦に対して均等となるようにすることで、日本は「被動者」の位置をとる必要がある、と。「被動者」というのは、自分から動く能動ではなく、「○○させられてしまった」との受動態、受身形で行動する人を指す造語だと思います。清国の側が自ら動くようにさせられるのが肝心だと、陸奥は言う。